管理人について

サイト立ち上げの経緯

私が建築業界に入ってから15年になります。
見習い大工から始まり現場管理や建築士業務などさまざまな経験をしてきました。
現在ではホームインスペクション(住宅診断)を主として建築学科の非常勤講師して建築業界に関わっています。

お客さまのために知識や経験,技術を磨きお客さまのホーム(家庭)をつくるのが建築を志す者の使命だと思っています。

しかし「建築業界,不動産業界のいい加減な対応」や「建築士や監理者の勉強不足や経験のみで語る根拠のない工事」です。

それらが原因で,新築なのにカビが生えていたり,構造的に不安が残るような建物が造られています。

そんな住宅ストレスを少しでも緩和できないかと思いこのサイトを立ち上げました。

現在の仕事

現在私の仕事はホームインスペクション(住宅診断)と建築学科の非常勤講師をしています。

ホームインスペクション(住宅診断)とは建物の外観や室内はもちろんのこと床下や天井裏に進入調査し建物に不具合が生じていないかを調べる仕事です。

ホームインスペクションという仕事がアメリカから伝わった当初は中古住宅を購入する前に建物の状態をチェックする役割がありました。

しかし,アメリカに比べて日本の中古住宅の流通が少ないのと「古い家は安く売ればいい」という考えから日本でホームインスペクションが頻繁に利用されることはありませんでした。

建築学科の講師業では構造力学や環境工学といった住宅の設計や施工には絶対に欠かせない分野を教えています。

また,大工経験も12年ほどありますので未来の大工さんを育てるお手伝いをしています。

講師業は生徒に教えることだけでなく自分自身も勉強し,現場で起きている実際の出来事を生徒に伝えることも使命と思っています。

それは学校に常勤している講師ではできないことだと自負しています。

現在の建築業界,不動産業界に感じていること

建築業界について

一言で圧倒的に勉強不足だと感じています。
意匠設計や構造計算,省エネ計算などさまざまな設計種類がありますが建てている建物は必ず一つです。
それらをバラバラに設計してもどこかでちぐはぐが起こり最終的に職人さん任せになっています。
前提として「設計」とは設計通りに施工されて初めて設計と呼べると思います。
SNSでは「耐震等級3は必須だ!」「うちは断熱等級7だ!」と叫ばれていますがそれはあくまでも設計の話です。
それらが設計通りに施工されなければの机上の空論に過ぎません。(当然ですが耐震等級や断熱等級はとても重要な設計です)
耐震等級3と謳っている家の構造ボルトが閉まっていなかったり,断熱にはこだわりがあると言っている家の床断熱材がすべて下がっているなど施工不良は絶えません。
設計者や工事監理者,職人さんも手を抜いているとは思っていません。しかし事実として施工不良や建物の不具合がある以上,考えを改める必要はあるかと思います。

不動産業界について

不動産業界について自分たちが売っている家を理解していません。
不動産屋さんは家を売っています。しかし建築の勉強をしてきた人がどのくらいいるでしょうか。
例えば築30年の家は構造的に不安定なことが多くあります。それは当然のことで現在の建築基準法や構造に関する規定は地震などの被害により改正され続けてきたからです。
築30年の家を現在の基準に適合させようと思うと解体を伴う大規模な修繕が必要です。
まずは「何が構造的に不安定なのか」「家が傾いている原因は何か?」を正確に把握することが大切です。
それらに目をつぶり「臭いものには蓋をする」という考えで中古住宅を売っても誰も幸せにはなりません。

まとめ

散々,業界を悪く言ってきましたが個人を攻撃するつもりは全くありません。これは業界全体の問題であるため特定の誰かが悪いとはまったく思っていません。
現状の対策として顧客自らが知識をつけ「自分の身は自分で守ること」が必要と思います。
そんな不安の多い業界ですがそれでも建築が好きで続けています。
業界を変えよう!までは言えませんが少なくともこのサイトを見つけてくれた方の家に関する「不」を緩和できたら嬉しく思います。

資格・修了

資格

・JSHI公認ホームインスペクター
・二級建築士
・一級建築大工技能士
・既存住宅状況調査技術者
・フラット35適合証明技術者
・カビ・ダニ測定士
・シックハウス診断士

修了講習

・一般社団法人 住宅医協会 住宅医スクール
・木耐協 耐震技術認定講習会
・日本不動産仲裁機構ADRセンター 調停人研修